もし日本語教師がアラビア語を勉強したら
日本語教師とは語学のプロ(のはず)。そんなプロ(の駆け出し)が語学に挑戦したら、どうなる?をテーマに始めたブログも、アラビア語学習編、ヨルダン生活編を経て、日本生活復帰編に突入します!

ヨルダンの洗礼 ~準備編~

先日、ヨルダン大学生誕50周年記念イベントがありました。

このイベントは私が赴任する前から「なんかあるらしい」とは聞いていましたが、
日時、期間が聞くたびに変わり、おまけに新学期に学科長が変わってから音沙汰がないので、
「もしかしてなくなったのかなあ・・・」
なんてのんきに思っていたら、ある日突然、新学科長に呼び出されて、
「さあ、2週間後のイベント、何をする!?」
とミーティングが始まりました。


2週間前の時点で決まったことは、
①大学内ホールで各学科7分の持ち時間で何かすること
②その後、ホールの外、建物内部にブースを出して何かすること。
③屋外にテントを張って、そこでブースをだして何かをすること。

という3点でした。


日本語以外は中国語、韓国語、ロシア語、トルコ語がありますが、
彼らは学科です。

そして日本語は日本語クラスです。

この違いは何かというと・・・

他の学科は大学にいる講師や教授が複数(少なくとも3人以上)いるということ。
そして専攻している学生が山ほどいるということ(例えば中国語は80人とか?)。

それに対して、日本語はというと・・・
大学所属の講師はわたし1人(でも強力パートナーのT先生が全力で手伝ってくれます)。
そして学生は全3コース合わせて20人程度・・・。
しかもその学生は全員専攻は他の学科です(つまり彼らの専攻はロシア語や中国語、または全然ちがう学部)。


という差にも関わらず、日本語も当然のように何かやって!
という大学の要求。


めんどくさいけど、そういったイベントで学生が楽しめれば良いと思っていました。

そう、思っていました。。。



とりあえず、日本語クラスは、
学生の日本語スピーチと浴衣ショーを企画してすすめることにしました。
幸いなことに3ヶ月前に日本へ行った学生がいたので、彼女にスピーチを頼んだところ、快諾してくれました。
むしろ「うれしいです!がんばります!!」と目がキラキラしていて私もうれしくなりました。

そして浴衣ショーの方も学生は「着物が着られるー!」とテンションUP。

なんて良い学生なんだ・・・ホロリ。

というわけで、学生のスピーチや浴衣の準備を進めることにしました。
それにブースには「日本の食事やお茶を出してほしい」と大学が言うので、
大使館に泣きついて当日お茶とお菓子をだしていただくことになりました。

いやー・・・大使館の方といきなりお仕事することになるなんて緊張するわー。
なんて思っていましたが、やはり心強いです。大使館。

さらにスピーチと浴衣ショーではイマイチ盛り上がりに欠けるだろうと、
居合道のナショナルチームの方を紹介していただき、当日はスピーチと居合道のデモンストレーションをすることになりました。

いやー、大使館サマサマ。
いろいろありましたが、頼りになります。


で、準備は着々と進んでいましたが、ある日ミーティングで学科長から、
「スピーチは日本語だけだから、だれか翻訳をつけて。スピーチが女子学生だから男子学生がいいわね。見た目がいいでしょ?」
と言われ、、、
なんだかなーと思いましたが、翻訳はあったほうがいいのは一理あると思って、男子学生に翻訳をお願いしたところ、こちらも快諾。

この2人、本当に優秀です。
スピーチをお願いしたNさんは、手書きで原稿を持ってきて(しかも漢字多用)、
練習段階でほとんど暗記していました。
ちなみに彼女は日本語の勉強を初めてまだ1年半ぐらい。
専攻はロシア語なので、イベントの時にロシア語の手伝いはしなくていいの?と聞いたら、
「日本語の方が好きだから大丈夫です!」
と言ってくれました。

なんて良い学生や・・・ホロリ。

通訳をお願いしたMさんも、Nさんのスピーチをその場で聞いてすぐにアラビア語に翻訳できるという人材。
日本語は問題ないけど、フスハー(標準アラビア語)になおす方が難しい・・・と言うぐらい日本語能力がある学生です。

とにかくそんな感じで準備をしていたら、ある日学科長と学部長がスピーチのリハーサルを見たい、と言い出しました。


・・・この学部長が、、、こわかったーーーー!!!


教室でリハーサルをやったのですが、学部長とその他数名の偉そうな(偉いらしい)人々が入ってくると空気が固まるぐらいの威圧感。
そして英語とアラビア語をまぜた言語でべらべらベラ!と話して、何を言っているのか全然わからない。
そして学生たちに向かって常に命令口調。
Nさんは緊張しつつもスピーチをしました。
で、終わったとたんに学部長は

「長過ぎる!翻訳はいらないわ!」

とバッサリ。
いや、あなたの部下の学科長さんがそうしろって言ったんですけど・・・と言ったものの、
「いらないわよ!背景に英語のパワーポイントがあるでしょ」
とバッサリ第2弾。

Mさんは急遽、MC役をすることに。


そしてNさんの話し方も「もっと強弱をつけて!ドラマティックに!!」

と指示してきたので、Nさんビクビク。
さすがにコレは何か言わないと!というかNさんを守らないと!!
という使命感からヘタクソな英語とアラビア語で、

「Nさんの日本語はすばらしいです!日本語は強弱がそんなにありません!アラビア語じゃないんです!!
これが日本スタイルです。私が良いと言うのだから絶対良いです。問題ありません!」

と、多少ウソというか方便も混じってますが対抗して、学部長をなんとか納得させられました。

その後、学部長一団が帰ったとたんに、みんなで口をそろえて、
「こわかった~~~~」
と抱き合いました(笑)

わたしも怖かったよ!
食べられるかと思ったよ!!

でもNさんのスピーチは素晴らしいし、MさんのMCもなかなかキマっているので大丈夫!
と、太鼓判を押しました。


でも不思議なことは、この時点でやたらとこちらの出し物のチェックを入れてくる割には、
大学側が用意するはずのブースについては不明確なことばかり。

当日何時からブースの準備ができるのか。
ブースはどのぐらいの大きさなのか。
テントはどのぐらいの大きさか。。。
ホール外のブースから屋外のブースまでどうやって移動するのか・・・などなど。
なーんにもわかりませーん。


これが本番3日前。

ヨルダンの洗礼はこれからです。
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Comment

おつかれさま!!
こんにちわ!
50周年イベント・・・すごいなぁ。

全然関係ないけど、うちの出身校も
最近、50周年を迎えたらしく、50周年記念企画ということで
高校のセーラー服をきたリカちゃんが
販売されていました。

のほほんと生活をしているぶち姐でした。
学生のみなさんにもよろしく。
2012.10.21 07:26 | URL | ぶち姐 #fkxczLn. [edit]

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