もし日本語教師がアラビア語を勉強したら
日本語教師とは語学のプロ(のはず)。そんなプロ(の駆け出し)が語学に挑戦したら、どうなる?をテーマに始めたブログも、アラビア語学習編、ヨルダン生活編を経て、日本生活復帰編に突入します!

ノンネイティブ講師育成プロジェクト④ アシスタント・Hさんの場合

早いもので、アシスタントと一緒に授業をしはじめて3ヶ月以上が経ちました。
まずはHさんについて。

Hさんはアラビア語の先生で学習歴は2年ぐらい?の方。
彼女とはレベル1を一緒に教えています。
Hさんはアラビア語の先生でもあり、以前も1人で日本語を教えていたことがあるそうな。
というわけで、ひらがなの時間はほとんどHさん1人に任せています。私は書き練習の時に学生の間を廻って個別にアドバイスをしています。
他にもフラッシュカードを使った練習や会話練習の見本として私と一緒に話したり、学生同士のペアワークの時は一緒に学生の間を廻ってアドバイスするようにしています。
それ以外の時は基本的に学生の質問にアラビア語で答える役目をしてくれています。
最初から堂々と授業をしていたHさん。
なので、1人で授業にも挑戦してもらいました。
といっても事前に授業用のスライドを見ながら打ち合わせをしてからの授業なので全くの1人ではなく、我ながら手取り足取りで授業をさせているな、という反省もあります。

とはいえ、とりあえず授業の間1人で前に立つHさんを見ていて思ったこと・・・。


アラビア語&文法説明が多い。
やはり、アラビア語母語話者の先生ということもあり、学生も次々アラビア語で質問してくるし、それについてアラビア語で答えるHさん。

これは別に良いことだと思いますが、このクラスは週に1度の1時間半の授業しかないので、教室にいる間はできるだけ日本語に触れた方が良いというのがわたしの意見です。
ですので、なるべく文法説明は短く、日本語の例文をたくさん出して学生にルールをわからせるやり方がいいんじゃないの?と授業後にアドバイスしました。

Hさんが見学している時に、こんなことがありました。

「これは何ですか?」は勉強しているけど、「◯◯はどこですか?」を勉強していないときのこと。
私が何の説明もしないで、道に迷っている人のスライドを見せて、学生に「何と言いますか?」と言った時、Hさんは「先生、まだ『どこですか』は勉強していません!」と大きな声で私に言いました。
いやいや、良いから良いから・・・と私は言って、学生に考えさせました。
もちろん、勉強していないのですぐに「◯◯はどこですか?」を提示して、今日は場所をききますという目標も提示しました。
でも、このいきなり勉強していないのに言わせようとする、ある意味S的な教え方が私は好きです。
私がSだからではなく、知らないことを言わなければならないので学生は考えます。考えて答えが出たらやった!と思ってその言葉が頭に残ると思うし、答えが出なくても間違えても、その分、記憶に残ると思うからです。

でもわからないのにずっと考えさせられるとムカつくし、答えがでてもルールを明確に伝えてくれないとそれもまたムカつくのでその辺りは慎重にしなければならないとは思います。

というように、例文をたくさん→ルールを学生が発見する。
という勉強の仕方がHさんの中にはまだないようです。
Hさんは教師がちゃんと説明してから学生が口を開く、という教え方のような気がします。
それは彼女がアラビア語の先生として今まで働いてきたことから導きだされた教え方なので、それもまた正しいと思います。
ただ、週に1回の1時間半の授業で先生のアラビア語が多かったら、その学生は週に何分日本語を発するか?もしくは何分日本語を聞けるのか?
といったことを考えて、もっと学生の口を開くような授業をした方が良いのではないかと思います。
と、彼女にも伝えていますが。


Hさんの素晴らしいところは、教師としてのキャリアがさほどない上、年齢もさほど変わらない私に対して「はい!」と笑顔で答えてくれるところです。
また、自分の発音がよくないことも気にしているようで、高低アクセントも自分でマスターしようとがんばっています。

さらに、先日は自主的に復習プリントを作ってきてくれました。
しかもレベル1でわかりにくい助詞についてのプリントを!!もちろんアラビア語入りで!!
やる気にあふれるHさんがすくすく育って彼女にとっても学生にとっても楽しい授業が今後もできるように何かしたいとますます思いました。






スポンサーサイト

Post comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackback

trackbackURL:http://h1roko.blog.fc2.com/tb.php/228-c3fa8c32