もし日本語教師がアラビア語を勉強したら
日本語教師とは語学のプロ(のはず)。そんなプロ(の駆け出し)が語学に挑戦したら、どうなる?をテーマに始めたブログも、アラビア語学習編、ヨルダン生活編、日本生活復帰編を経て、大学院編に突入します!

広域研修@ヨルダン その3.講演から学んだこと

研修のテーマは「日本語ネイティブ教師(NT)とノンネイティブ教師(NNT)の恊働」という内容に決まりました。
※ネイティブ/ノンネイティブという分け方はネイティブが優れているというイメージがあるので止めた方がいい、という意見もありますが便宜上、NTとNNTを使います。

そもそも、私たちヨルダン日本語教師チームがこのテーマを決めたのは、今現在ヨルダンの日本語教育としてはNTが2名、NNTが1名だが、2月からもう1人、NNTが増えたことがきっかけ。
NNTのT先生は日本語能力的は四技能全てにおいて日本人並み、むしろ日本人以上かもしれないというスーパー教師ですが、新人NNTのH先生は対人能力や教授能力は素晴らしい一方、日本語能力はまだまだ・・・という状態。
このH先生を始め、今後もっといろんなNNT教師を増やしてヨルダンの日本語教育界を支えてほしい、という思いがあってこのテーマになりました。

初日はI先生の講演がありました。
テーマは「教師の協働」でしたが、他にもいろんな大切なことを学びました。
まずは、1stテーマ「習いたいのはネイティブ教師」?
参加者から出た意見は・・・?

〈NTの良さ〉
・発音
・文化を知っている(言葉は文化)
・直接法(媒介語に頼らない)
語感がある
・テンションあがる、モチベーションや興味が増す

〈NNTの良さ〉
・質問が母語でできる
・プレッシャーが少ない
・説明がわかりやすい
学習経験がある、困難がわかる

NNTの「学習経験がある、困難がわかる」はNTが得たくても得られない。この経験があるからこそ発音の指導はNNTの方が良い、という意見がある。
(NTじゃどこをどう直せばいいのかわからない・・・人によるが)

さらに、NTの語感は本当?という疑問に関して。
I先生の質問。
「ケーキと紅茶を◯◯」の◯◯には何が入る?
に対して、私は「食べる」かな〜?と思いましたがGoogleの検索によると、「飲む」がダントツ。。。
あれ?私ネイティブなんですけど・・・?

参加者の中でもNTで「食べる」を選んだ人は多数。

「まあ、ネイティブの『語感』なんて、そんなもんですよ」by I先生。

スッパリ!ハッキリ!!
ネイティブ至上神話を打ち砕くI先生。
でもこれに対して「でもNTの先生の方が素晴らしいです」という意見を出すのは、NTではなくNNTの先生方。
NNTの先生たちは自分に引け目というか負い目というか・・・そういった感情を持っているようです。

なぜかと言うと、学生は「ネイティブのようになりたい」と思っているから。
この「ネイティブのようになりたい」とは??

2ndテーマ「ネイティブのように」が理想??
これについてもネイティブの語感に関しても正しいかどうかわからないし、本当にネイティブが理想?という疑問。
いつも学生に「ネイティブのようになりたい」という発言を聞きますが、もう少し具体的に考えなければならないと思いました。私も、学生も。
何を目指しているのか。
ネイティブといってもいろいろですから。
スラングを話したいのか王様と謁見できるぐらいになりたいのか・・・。
この問題についてはもう少し自分で考えよう。

3rdテーマ「教師の役割って何?」
学習者に「正解」を教えるのが役割??
でも人は学ぶ(与えられる)のは嫌い。
習う(自主的に獲得する)のは好き。
というのが人間だそうです。
だとしたら、与えることが教師の役目ではない。。。
①学生が知識を獲得するために助け舟(教材、学び方)を出すこと。

②学び合いの場を作ること(学び合いの機会を作る)
→さらに教師も学習者と学ぶこともできる(恊働)。


というわけで、教師も学習者もNTもNNTも共に学ぶことができる、というわけですね。

この講演だけでも学びが多い研修でした。
楽しかったし、勉強にもなりました!

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